総括『ドラゴンボール超』に足りていたものと足りなかったもの
2年9か月に及ぶ長期間にわたり『ドラゴンボール超』の放送が終了した。
無印とZに比べると遥かに短い期間だが、オリジナルシリーズとしてはかなりの長期放送となった。
この作品を見ているとなんだか物足りなさを感じることがあった。しかし、満足することもあった。ちょっと不思議な感覚になったアニメ。何が足りてなくて逆に何が足りていたのか総括していきたい。
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足りていたもの
ドラゴンボール特有の熱さは超でも健在だった。これがもっともドラゴンボールらしい足りていたものだろう。
特にザマス編は何が起きるか分からないシリアスさ、これはZのような緊迫感にあふれており非常に楽しめた。
ベジットの登場や未来トランクスの活躍など胸が高鳴る要素も多かった。
力の大会では因縁の敵同士だった悟空とフリーザが手を組む熱すぎる展開が見られたのも良かった。
ドラゴンボール超は熱さに関しては正直なところ煮え切らない。しかし要所要所で熱く激しいバトルが見られたのは本当に素晴らしかった。
間延びした力の大会終盤は熱く滾る展開を幾度となく見せてくれたので個人的には間延びを帳消しにできるほど満足した。
熱さやファンサービスという点がドラゴンボール超に足りていた点だろう。
もう少し熱い点があっても良かったと個人的には感じることもあるが…。
足りなかったもの
足りなかったものは圧倒的にテンポだろう。
ドラゴンボールといえば引き延ばしが有名だ。
未だに語り継がれるのはZのナメック星爆発まであと数分と言いながら実際の放送では数週間も戦っていたり、敵とにらみ合うだけで数分が過ぎると言うこともあった。原作に追いついてしまうため苦肉の策でこういった引き延ばしが行われるのだが、あまりにも酷すぎてもはやネタとして扱われている始末だ。
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ドラゴンボール超もその悪しき伝統を引き継いでしまった。序盤の神と神編、復活のF編はそれは見事なまでの引き延ばしで内容が薄すぎる物になってしまっていた。
オリジナルシリーズなのだからわざわざ引き延ばす必要はないだろうと思うほどに、内容は酷い有様で視聴を断念しそうになったこともあった。
ドラゴンボール超の序盤は悪しき伝統を断ち切れなかった。
話のテンポがあまりにも酷く中だるみすることも多々あった。
そして設定が上手くいかせていないのも足りなかった点だろう。
力の大会はバトルロイヤル形式と言いつつもほとんどが一対一、もしくは一体複数で全くバトルロイヤルさを感じさせなかった。
物語のテンポと設定の生かし切れてなさが足りなかったものだろう
まとめ
ドラゴンボール超は確かにドラゴンボールだった。オリジナルながら設定を大きく広げ、まるでアメコミのような世界観を見せつけたがその設定を上手く生かし切れていなかった点も多々見受けられる。
物語も間延びしていた点も多く総合的に見ると高評価はつけがたい。
だが要所で激しいバトルをきっちりと見せてくれていたのでその点は評価したい。特にベジットVS合体ザマスや身勝手の極意を発動させた悟空の戦いは全て好きだ。
ドラゴンボール超は引き延ばしや熱さと言ったドラゴンボールアニメの全てを受け継いだしっかりとしたドラゴンボールだ。映画版にも期待したい。