『刃牙道』とは一体何だったのか、徹底考察したい
刃牙道が唐突に終了して驚いている読者も多いはず。
そもそもこの作品は何だったのか、何がしたかったのかを徹底的に考察していきたい。
何がやりたかったのか
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刃牙シリーズは主人公範馬刃牙が父範馬勇次郎を倒すことを目標としている。その目標自体は第三部『範馬刃牙』で達成されており物語はこれ以上広げようがない。
誰もがそう考えていた時突如として第四部『刃牙道』がスタートした。
その内容とは宮本武蔵のクローンを作り、それが刃牙のキャラクターと戦っていくというこれまで以上にトンデモな内容だった。
誰もが唖然とする中物語は進んでいき、武蔵は次々に刃牙世界の住人を倒していく。
宮本武蔵は作中屈指の人気キャラ烈海王を殺してしまう。この急展開にはさすがに言葉を失った。まさか本当に殺してしまうとは思わなかったからだ。
遂には勇次郎と対決した武蔵はその戦いの最中、剣を持たない事=無刀が至高などというよくわからない事を言い始めた。しかし、その後「やっぱり剣あった方がいいわ」と剣を再び手にするなど不安定な言動が続く。
しかし刃牙との戦いではやっぱり無刀が至高という結論に達するなど基本的に情緒が不安定なキャラだった。
基本的に武蔵のキャラも一定しておらず物語も何がしたいのかさっぱりと分からなかった。
武蔵が現代に来て刃牙世界の住人はどうするのか?と問いかけたかったのだろうがどの戦いも消化不良すぎて読んでいられるものではなく、ただひたすらに酷い有様だった。
本当に何がしたかったのか見えてこない。これまでは打倒範馬勇次郎のために強くなるという軸があったのに、今回はそれがなかったせいだろうか。軸がブレブレにブレまくって意味が分からなくなっていた。
本部以蔵とはなんだったのか
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刃牙道中盤は本部以蔵が中心となった。
本部以蔵はグラップラー刃牙で作中屈指の強さを誇る愚地独歩が如何に本部が強いのかを語り、彼自身も勇次郎の動きが見えるとまで言い放った作中屈指の強さを誇るキャラとして登場した。
そのはずだったキャラクターである。
怪しげな雰囲気と強さムンムンのオーラを放ちながら登場した本部だったが最大トーナメントで相撲の横綱に敗北しその後は解説役に定着。
その後本部は彼無くして解説は成り立たないと言わしめるほどの知識量を披露し読者に解説の本部と決定的に印象付けてしまう。
そんな解説役だった本部が刃牙道で板垣先生のご加護を受け強烈なパワーアップを果たしてしまう。
烈海王の腕を折りかけ作中でも指折りの強さを誇るジャックハンマーを倒すという異様なまでの強さを見せつけ「仲間を武蔵から守れるのは俺しかいない」「守護らねばならぬ」などと言い始める。
実際に彼は武蔵と戦いまさかの勝利を果たしてしまう。
何が起きたのか読者はさっぱりである。悪い夢なら覚めてくれとはこのことか。
しかし、本部が武蔵を倒しても物語は終わらず、最後は結局刃牙が武蔵と戦い、武蔵の魂は天へと帰っていった。
なぜ突然本部に注力したのか。一旦は武蔵との戦いに決着がついて確かに仲間を守護った。それなのに最後は刃牙と武蔵を戦わせて意味不明な決着にしたのか。何がしたかったのかさっぱりわからない。本部の異様な活躍は何だったのか。
全く分からない。
『道』とは何だったのか
刃牙道の『道』とは何だったのか。
武蔵の武士道に対して刃牙道という言葉を生み出したのかもしれないが、よくわからない。
道の片りんを見せたのは烈海王が武蔵戦で刃牙と同じ構えをしたときだろうか。刃牙こそ武蔵に対抗できる唯一の存在。だからこそ道だったのだろうか。
しかしそれも本部に対する異常なまでの注力で霧散してしまう。
本部が注目を浴びすぎたせいで「刃牙道ではなく本部道だ」と言われるほどのひどさだった。
マジで『道』とは何だったのか。先生答えて。
結論
考えるだけ無駄。
刃牙道は本当に何がしたいのか分からなかった。だから考えるだけ無駄だという結論に達するしかない。考察するだけ無駄なのだ。
でも第五部は少しでも楽しみにしている自分がいるのが悔しい。刃牙ファンとは悲しい存在なのだ。