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ネット配信におけるテレビアニメの終焉

DEVILMAN crybaby COMPLETE BOX(完全生産限定版) [Blu-ray]


『DEVILMAN Crybaby』や『A.I.C.O』など様々なネット配信オリジナル作品が話題だ。
どれもテレビでは視聴することのできない作品。

もしかすると今はテレビアニメという形態が終焉に向かっているのではないかと思い始めてきたのでその考えを記していく。


規制をぶっちぎる


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通常のテレビアニメでは自主規制が多い。大量の血液や四肢の切断、セクシャルな描写を放送することは難しい。出来たとしても画面の殆どが黒塗りなどの自主規制で覆われ、完全版はブルーレイなどで鑑賞しなければならない形が多い。

しかし、ネット配信ならその規制をぶっちぎって突破することが出来る。
Netflixで配信されている『DEVILMAN Crybaby』では四肢の切断や大量の血液、生首まで飛び出しセクシャルなシーンも大量に無規制で描かれている。
同じくNetflixで配信されている『B:The Bigining』も殺戮描写で溢れており、これも黒塗りなどの規制が一切なく配信されている。

アニメ『A.I.C.O. Incarnation』オリジナルサウンドトラック


特にNetflixは日本コンテンツを世界配信している。多くの人は世界配信となるとがんじがらめの規制にあふれた平凡な作品に仕上がると考えていただろう。

実際にはその逆で規制はほぼ皆無で配信されている。クリエイターのやりたいことを尊重した作品作りがなされているのだ。

世界配信だからといって規制を気にすることなく作品が作れる。
視聴者も黒塗りや謎の光による自主規制に業を煮やすことなく快適に鑑賞することが出来る。まさに一石二鳥なのだ。

一挙配信による見易さ

ネット配信の作品は一部例外はあるものの基本的に全話一挙に配信される。
内容が自分好みなら全話一挙に鑑賞することが可能なのだ。

テレビアニメなら毎週一話の放送で、時には特別編成で次の話が二週間後ということもあった。しかし、ネット配信ならほとんどのオリジナル作品が全話一挙に配信されるので「待つ」という煩わしさから解放される。

毎週一話放送の楽しみは今後の展開がどうなるかという考察や一話ごとに丁寧な感想を書けるという点だろう。

一挙に配信されるとその楽しみは失われるが物語を格段に追いやすくそして見やすくなるはずだ。

世界配信による新たな視聴者層の獲得


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日本アニメは海外に広く進出しているが、各国の放送コードに合わせた規制により作風や描写は自主規制が行われている。
世界的にも人気の高い『ドラゴンボール』も『Z』時代は流血描写などがあったが『超』になると世界展開を意識してかそのような描写はほとんど見られなくなった。ドラゴンボール超は朝に放送されていたことも関係あるかもしれない。

ネット配信なら規制もなく、尚且つ最初から多言語吹き替えと字幕付きで配信されるので日本アニメを見たことがない層に強烈な印象を与えることが出来るだろう。
日本アニメはこれほどハードなのかと印象付けることが可能になり、新たな視聴者層を獲得することが出来るはずだ。

世界配信は日本アニメに新たな視聴者層を獲得させる契機になりえるだろう。

テレビアニメは終わるのか?

ネットオリジナル作品は世界配信が前提とされているため新たな多くの人が楽しめる作品作りが要求される。しかし自主規制がほとんどないためクリエイターが自由に作品を制作することが可能になる。
またネット配信作品は資金面でも有利と聞く。過酷な労働を強いられているクリエイターの環境を改革する可能性がある。

ネット配信はこれまでのテレビ放送ではできなかった規制を突破し、そして世界同時配信でこれまでできなかった新たな視聴者層の獲得が可能になる。

ネット配信はテレビアニメを終わらせる可能性がある。
規制に囚われたテレビ界から日本のコンテンツが解放されるからだ。
これから多くの日本アニメが世界中で配信されより認知度が高まり、日本アニメの地位向上につながるかもしれない…。