【初心者向け】アメコミ映画はどれから見ればいいのか"一覧表付き"で解説する【マーベル編】
【18年12月7日更新】
アメコミ映画はどれからみればいいのか分からない。そんな初心者向けの解説記事です。
アメコミ映画って面白いですよね。面白いんですが、ややこしいんですよね。数が多すぎてどれから見ればいいのかさっぱり分からない。
アメコミっていうと出版社の垣根が存在しないって思っている人も多いので、「アイアンマンとスーパーマンって共演しないの?」って声もあるほどですしね。
作品数も多く「どれからみればいいのー!?」って人も多いと思うので簡単に解説していきます。今回は『マーベルコミック』の実写映画について。
おすすめの作品ランキングとかではないので注意してください。
アメコミ出版社
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アメコミはマーベルコミックとDCコミックが二大出版社として君臨しています。
マーベルは『アイアンマン』 『キャプテンアメリカ』 『マイティ・ソー』 『スパイダーマン』などのキャラクターを有しています。
対してDCコミックは『スーパーマン』 『バットマン』 『ワンダーウーマン』 『グリーンランタン』などがあります。
なのでこの二つの出版社が共演することはありません。厳密にはコミックでは共演したことがありますが、実写映画では恐らく実現できないと思われます。
他にもダークホースコミックやイメージコミックがありますが、現在の映画界を席巻しているのはマーベルコミックとDCコミックの二強と言う状態です。
実写映画の製作会社
マーベル作品は主に『20世紀FOX』 『ソニーピクチャーズ』 『マーベルスタジオ』が各キャラクターの権利をマーベルから取得して映画を製作しています。権利関係でキャラクター同士が共演できない事も発生しているので、ややこしさを増す原因になっています。
20世紀FOXは『X-MEN』 『ファンタスティックフォー』 『デッドプール』などの権利を有しており、実写作品を製作しています。
ソニーピクチャーズは『スパイダーマン』の権利を有していて、サム・ライミ版スパイダーマン三部作、アメイジング・スパイダーマン2作品を製作。
マーベルスタジオは所謂『マーベル・シネマティック・ユニバース』を構築しております。『アイアンマン』とか『アベンジャーズ』とかですね。
キャラクターごとに製作会社が異なる点もややこしさを増す原因です。今回は『マーベルコミック』の実写映画編。製作会社別及び現在もシリーズが継続されている作品群についてフローチャートで示し、各作品の簡単に解説していきます。
マーベルスタジオ製作一覧
マーベルが設立した映画・テレビ部門。かつては20世紀FOXなどと共同で映画を製作してきましたが『マーベル・シネマティック・ユニバース』を本格的に始動させてからは独立して映画を製作しています。
『マーベル・シネマティック・ユニバース』は『MCU』と略される架空の世界。アイアンマン、キャプテンアメリカなどのスーパーヒーローたちがこの世界に存在している設定です。シーズンを"フェイズ"と表記しているのもMCU特徴です。
MCUに属する作品は以下のようになっております。()は公開年。公開順に記しています。基本的には公開順に鑑賞すればOKです。つまりこの図解チャートの上から順に見ていけば良いというわけです。
MCU フェイズ1
アイアンマン (2008)
みんな大好きアイアンマン誕生秘話を描いたMCU第一作。スーツづくりの試行錯誤が見所。記念すべきフェイズ1のスタートです。これから鑑賞しましょう。
インクレディブル・ハルク (2008)
激怒すると緑色の大男に変身してしまう力を得てしまった男の物語。パワー勝負が癖になる。
アイアンマン2 (2010)
スーツケースで変身する社長が見所。視覚的に楽しい作品になっています。
マイティ・ソー (2011)
雷神の物語。人間の女性と恋に落ちたりするロマンチストな雷様が主人公。浅野忠信さんも出演。
MCUで重要なアイテム『インフィニティ・ストーン』の一つ『四次元キューブ(スペースストーン)』が登場。
みんなのキャプテンアメリカ誕生の物語。ナチスと戦うキャップをみんなで応援しよう!
こちらも四次元キューブが登場。
アベンジャーズ (2012)
アイアンマン、キャプテンアメリカ、ソー、ハルクが勢ぞろいする超豪華作品。練りこまれた脚本と飽きさせない演出、怒涛の戦闘が魅力のフェイズ1集大成。
四次元キューブがまたまた登場しま、ロキの杖に搭載された『マインドストーン』も登場します。
MCU フェイズ2
アイアンマン3 (2013)
アベンジャーズの戦いで心的外傷を負ったアイアンマンを描く。物語がキャラの心理へと舵を向けたフェイズ2の開幕。
マイティ・ソー/ダーク・ワールド (2013)
アベンジャーズの戦い直後から物語は始まる。雷神ソーと弟ロキが主軸となりインフィニティ・ストーンの一つ『エーテル(リアリティストーン)』が鍵となる。
キャプテンアメリカ/ウィンター・ソルジャー (2014)
MCUの中でも傑作中の傑作と呼ばれる作品。キャプテンアメリカの正義と孤独、そして友情を描いた濃密な物語。MCUはキャラの心理へと突入する。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー (2014)
銃をぶっ放すアライグマ。木のバケモノ。赤い大男・・・。多様なキャラが楽しめる傑作。大人から子どもまで楽しめる明るい作劇が魅力。夢中になること間違いなし。
インフィニティ・ストーンの一つ『オーブ(パワーストーン)』が登場。
アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン (2015)
アイアンマン、キャプテンアメリカ、ソーなどが再び集結する。キャラクターの心理を描きつつ、アベンジャーズの軋轢をも描く。アベンジャーズはどこへ向かうのか。MCUの大きな分岐点となった重要な作品。
インフィニティ・ストーンの一つ『ロキの杖(マインドストーン)』が登場し重要な要素になります。
アントマン (2015)
ちっさくなれる犯罪者が主役と言う特殊な作品。これが明るくコミカルで面白い。アベンジャーズの要素が絡んでくる点も堪らない、フェイズ2最終譚。
MCU フェイズ3
シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ (2016)
アベンジャーズの活動で世界は救われたが犠牲は出た。彼らの強大な力は危険視され、活動に一定の制約を課そうとする動きが出始め、アイアンマンはそれに賛同するがキャプテンアメリカは反対し、アベンジャーズが二分されてしまう。そして両者は禁断の戦いへと突入してしまうフェイズ3の幕開け。
ちなみに、この作品では日本でも大人気の『スパイダーマン』がMCUに初登場。
ドクターストレンジ (2016)
日本でも人気のベネディクト・カンバーバッチが主演。魔法使いのおっちゃんがニューヨークで活躍する。修行シーンが燃える、コミカルなシーンも盛り込まれていて楽しめる作品。悪役はあのマッツ・ミケルセン。重要なインフィニティ・ストーンの一つ『アガモットの目(タイムストーン)』が登場。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーリミックス (2017)
14年公開作の続編。前作は銀河規模の物語でしたが今回は家族映画のような趣になっていますが、いつものノリは健在です。
スターロードに関する様々な事実が発覚します。
スパイダーマン ホームカミング (2017)
MCUスパイダーマン初の単体作品。アイアンマンも登場。
チタウリの技術を悪用する敵とスパイダーマンの戦いが描かれます。少年の成長やアイアンマンとの絡みが見どころ。知っているようで知らない新しいスパイダーマンの物語が始まります。
マイティ・ソー/バトルロイヤル (2017)
ソー三作目。ハルクが登場します。アスガルド崩壊を目論む死の女神ヘラに立ち向かうためハルクとソーが協力します。ロキなどシリーズでおなじみのキャラも出てきます。
ブラック・パンサー (2018)
一足先にシビル・ウォーで登場した黒人ヒーローの単体作品。ヴィブラニウム製のスーツを身にまとったワガンダの国王様です。エイジ・オブ・ウルトロンで僅かに登場したクロウ及び本作で初登場となるキルモンガーがヴィランで登場。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー (2018)
最強の敵サノスとアベンジャーズがついに激突。ガーティアンズ・オブ・ギャラクシーもアベンジャーズと合流し総勢60名近くのキャラクターが登場予定。
シリーズが一つの到達点を迎えます。
アントマン・アンド・ザ・ワスプ (2018)
アントマン続編。第1作では回想のみに登場した『ワスプ』がメインキャラクターとして登場します。今回のピム博士の娘『ホープ』がワスプになります。
キャプテンマーベル (2019)
ブリーラーソン主演。サミュエル・L・ジャクソンがニックフューリーとして参戦。物語はアイアンマン1作目よりも前の時代になるようです。ニックフューリーとコールソンも登場予定。
アベンジャーズ/エンドゲーム (2019)
アベンジャーズ第4作目。どのような物語展開になるのかは全く不明なものよ日本のヤクザが登場するようです。アントマンがキーキャラクターになる模様。2019年4月26日日本公開!
MCU フェイズ不明(フェイズ4?)
スパイダーマン/ホームカミング2(2019)
スパイダーマン単独作も続きます。アメリカで19年5月公開予定。アベンジャーズ4作目の数分後から物語が始まるようです。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3作目(2020)
インフィニティ・ウォー後に公開予定。フェーズ4(?)となるMCUを更に広げる作品になる様子。
なおこのあともタイトル未定の作品が数本公開予定になっています。
以上がマーベルスタジオ作品です。
MCU作品は公開順、つまりここに列挙してきた上から順番に見れば大丈夫ですが、フェイズ2のガーディアンズ・オブ・ギャラクシーはまだアベンジャーズと大きく絡んでいないので、フェイズ2のどこで鑑賞しても大丈夫です。重要なキャラクターが登場するので鑑賞は必須ですが。
インフィニティ・ウォーまでの最短鑑賞ルート
インフィニティ・ウォーが気になるけど作品数が膨大すぎるという人のために最低限の知識を補うための最短鑑賞ルートを考えてみました。以下のようになっています。
この順番で見ていけばとりあえずは『インフィニティ・ウォー』までの最低限の知識は補えるはずです。
他にもインフィニティ・ストーンが登場する作品だけを見てみるのもありかもしれませんね。
MCU作品はTVドラマはネットドラマも存在していますが、基本的には映画版を観れば大丈夫な作りになっています。より深く楽しみたいのならば『エージェント・オブ・シールド』 『デアデビル』なども見てみるといいでしょう。
20世紀FOX製作作品
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FOXはX-MENとファンタスティックフォーの権利を所有。マーベルスタジオと(今のところ)クロスオーバーする予定は無し。同じマーベルのキャラクターを実写映画にしていますが、MCUの世界とは絡むことがない"独立した世界"を構築しています。
X-MENシリーズ
ミュータントで構成されるスーパーヒーローチームを描いた作品群。公開順に見ていけば大丈夫ですが、過去編、現代編が存在しており、時系列は結構ややこしいのです。
チャートは公開順です。
X-MEN (2000)
ミュータントで構成されるスーパーヒーローチーム初の実写化作品。お馴染みのウルヴァリンなども既に登場しています。
X-MEN2 (2003)
前作を超えるアクションが盛り込まれ、興行的にも成功。評価も前作を超えているので必見。
X-MEN: ファイナル ディシジョン (2006)
シリーズ最終作。ミュータント治療薬が主軸となる。ミュータントは病なのか、人間とは生命とは何かに踏み込んだ作品。
ウルヴァリン誕生の物語を描いた上記三部作のスピンオフ。デッドプールじゃないデッドプールがある意味見所。
X-MEN: ファースト・ジェネレーション (2011)
X-MENの誕生を描いた作品。時系列的にはX-MEN(2000)の前日譚。キューバ危機など歴史との絡ませ方が見事な傑作。
ウルヴァリン: SAMURAI (2013)
ウルヴァリンスピンオフ第二弾。日本を舞台にミュータントより強そうなヤクザと戦ったりする。色々な意味で夢中になること間違いなし。
X-MEN: フューチャー&パスト (2014)
ファイナルディシジョンとファーストジェネレーションの続編。凶悪ロボット・センチネルの脅威に立ち向かうためX-MENは歴史改変へと挑む。過去すべての作品を無駄にしていないという凄まじい傑作。
X-MEN: アポカリプス (2016)
ミュータントの始祖であり、最強の存在『アポカリプス』が登場。ファーストジェネレーションの続編。容赦のない破壊描写が見所。
ローガン(2017)
ウルヴァリンスピンオフ第三弾かつウルヴァリン最終作。本作をもってヒュー・ジャックマンはウルヴァリン役を、パトリック・スチュワートはプロフェッサーX役を最後とすることが発表されています。これまでの作品とは異なりハードな物語が展開され、R指定作品となり西部劇のような乾ききった空気に包まれています。
X-MEN:ダークフェニックス(2018)
90年代を舞台。ジーン・グレイが主軸となる物語で、アポカリプス後の世界線になるようです。
ニュー・ミュータンツ(2019)
原作ではプロフェッサーXによって結成された若手ミュータントチームです。実写版ではメイジー・ウィリアムズ、アニャ・テイラー=ジョイが出演。
X-MENシリーズの時系列は複雑です。ファイナルディシジョン後に世界で大事件が発生し、その原因を取り除くために過去の改変を試みてファーストジェネレーション後の時代へと飛ぶという流れです。
そのためフューチャー&パストはファイナルディシジョン、ファーストジェネレーション両方の続編でもあるのでとてつもなくややこしいのです。初心者には時系列順鑑賞はお勧めできません。
X-MENスピンオフ
デッドプール (2016)
皆大好き俺ちゃんが主演デビュー。評価も高く興行収入もR指定作品としてはトップクラス。初主演でトップスターになってしまった俺ちゃん。
自身をコミック(映画)のキャラクターだと自覚しているメタキャラクター。第四の壁を超える存在でX-MENと世界観を共有しており、劇中にも「恵まれし子らの学園」が登場しています。
デッドプール2 (2018)
続編にはケーブルが登場。タイムトラベルなど何でもありなキャラクターですが実写版ではどうなるのでしょうか。日本人女優忽那汐里さんが重要な役で登場します。
X-Force(公開日未定)
X-MENから集められた攻撃的な過激チーム。なんとデッドプールの登場が決定しています。これまでのX-MENシリーズとの繋がりは不明です。
ファンタスティックフォー
ファンタスティックフォー (2015)
アメコミ初のスーパーヒーローチーム。しかし評価は散々。頭を抱えたくなる作劇は様々な意味で必見。これ以前にもファンタスティックフォーの映画は2作品ありましたが、2015年版とは関連がありません。
ちなみに2015年版は続編が製作される予定でしたが興行的、批評的にも失敗しているので続編は中止になったという話も出ています。
X-MENと世界観を共有していますが果たして・・・。
ソニーピクチャーズ製作作品
サム・ライミ版スパイダーマンシリーズ (2002~2007)
日本でも大ヒットを記録したシリーズ。主演はトビー・マグワイヤ。スパイダーマンといえば彼を思い浮かべる人も多いはず。このシリーズは3部作で完結しており、他の作品と世界観は共有していません。独立した作品として楽しめます。
アメイジング・スパイダーマンシリーズ (2012~2014)
こちらは2作品が公開されました。サム・ライミ版及びMCUとは全く関連のない作品です。紆余曲折あって、第2作でシリーズは打ちきりになってしまいました。興収や評判が悪かったというわけではありません。詳細は後述。
MCUスパイダーマン
スパイダーマン ホームカミング (2017)
シビル・ウォー/キャプテンアメリカにスパイダーマンが登場することは周知の事実ですが、そのスパイダーマンを描いた単体作品が2017年に公開。こちらはサム・ライミ版及びアメイジングシリーズとは関係のない作品になっており、アイアンマンやキャプテンアメリカが属する『MCU』の一作として公開されます。ソニーとマーベルスタジオが提携して実現した奇跡。アイアンマンも登場します。
スパイダーマンがMCUへ参加するため、アメイジングシリーズは2作品で打ち切りになりました。MCU版では『トム・ホランド』という若手がスパイダーマンを演じています。
スパイダーマン/ホームカミング2(2019)
MCUスパイダーマン単独作も続きます。アメリカで19年5月公開予定。
ヴェノム(2018)
ライミ版スパイダーマン3に登場しスパイダーマンにとりついた黒い生命体がヴェノムです。
それの単体映画となりますがライミ版とは無関係です。MCUシリーズとのつながりも現時点では不明。
高い人気を誇るキャラクターですが、実写ではどのように描かれるのでしょうか?
18年11月2日日本公開!
現在まで続くアメコミ映画マーベルコミック編でしたが、作品数はかなり膨大です。基本的には『MCU』を見ておけば大丈夫だと思われます。スパイダーマンも登場しますしね。
アメコミ映画は単純なヒーローものではなく、キャラクターの心理や政治的側面にも突っ込んだ高度な物語展開を魅せてくれます。
子どもから大人まで楽しめる理想的な作品も多いので是非とも鑑賞してほしいです。ヒーローが戦うアクション映画としても良くできているので、夢中になること間違いなし。