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『グリーンインフェルノ』予告上映中止騒動にクレーマー問題は関係ない

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クレイマー、クレイマーの文字を見ると映画よりも真っ先に明石家マンション物語を思い出す@Sanyontamaです。

立川シネマシティでアニメ映画「ガールズ&パンツァー劇場版」の上映前に食人をテーマにした映画「グリーン・インフェルノ」の予告編を上映し、一部から否定的な意見が発生。その意見を受けて劇場側が予告編の上映を中止し他作品に差し替えるという騒動が発生した。

問題とされているのは「予告を差し替えた」点だ。


「クレームにより差し替え」という点だけ見ると「また厄介なクレーマーがやらかしたのか、いい加減にしろよ」と思う人もいるかもしれない。

この騒動をモンスタークレーマー問題と結びつける意見もあるが、これにクレーマーは関係ない。
これは「ゾーニング」の問題だ。クレームを出した人間が悪、予告を差し替えたシネマシティが悪などという話ではない。
至って簡単な「ゾーニング」のお話だ。

ガールズ&パンツァーは全年齢が鑑賞できる映画作品だ。元々は深夜アニメだったが子どもが見に来てもおかしくはないレーティングになっている。
対してグリーン・インフェルノはR18+指定の作品だ。

グリーン・インフェルノ予告編。

いわゆる刺激の強い映像が盛りだくさん。特に子どもが千切れた大人の片足を抱えて走るシーンは中々に衝撃的だ。
ショッキングな映像で構成されている予告編。

観客は作品を選ぶことは出来るが予告編を選ぶことは出来ない。親子連れはショッキングな映像を見せられるなんて、微塵も考えていなかったはずだ。そもそも、ガルパンファンも予想だにしていなかった事態だろう。それで子どもが不快に感じて泣き出しでもしたらたまったものではない。
子どもが見に来る可能性のある作品と組み合わせることが間違っている。

そもそもアニメファンに対してグリーンインフェルノの予告を流すことに効果があるのかが疑問でもある。マーケティングとしても珍妙さを感じる組み合わせだ。

全年齢区分の作品にR18+作品の予告を流すことはあってはならない。どんな年齢の人が見に来るか分からないのだ。
ゾーニングというのは、一定年齢に達していない人には不適正と区分するためのものだ。血しぶきや人体欠損が盛りだくさんの作品を幼稚園や小学校低学年の子どもがみたら泣き出すだろうし、下手すると体調不良を訴えかねない。そういうのを避けるために「子どもは観ちゃダメ」とゾーニングが存在しているわけだ。

子どもには刺激が強すぎるからR18+で隔絶されているわけなのに、誰でも見れる作品に予告を付けてしまうと作品自体が叩かれる可能性が出てしまう。ゾーニングとはクレーマーを隔離する意味合いも含んでいると思う。それをぶっ壊してしまった。本物クレーマーに見つかり「こんな倫理観のない野蛮な作品は上映中止しろ!」なんて言い出す可能性もあり得る。
ゾーニングというのは巧妙に出来ているのだ。R18+と知っているのにわざわざ見に来るなと免罪符を与えるシステムだ。

相応しい作品にこの予告が流れたのならば問題にはならなかった。
ホラー映画の上映前だったら誰も文句を言わなかっただろう。
でも誰でも見れるアニメ映画に予告を付けてしまったことが間違いだった。
これは完全に劇場側のミスだろう。

立川シネマシティ側の「予告差し替え」という判断は正しい。
クレーマーに表現の自由を奪われたとか、そういう問題ではないのだ。
ただゾーニングをミスっただけの問題。

予告編を流すの場合は、相応しい作品という物がある。
仁義なき戦いのように、ハードなヤクザ映画上映前にプリキュアや妖怪ウォッチの予告が流れてきたら「ん!?」と違和を覚えるだろう。
客層ともマッチしていない。ヤクザ映画を見に来る人がプリキュアや妖怪ウォッチを好んで見に来るとは考えにくい。アニメと言うだけで不快に思う人が出てくる可能性もある。つまり、ミスマッチな予告編と言うわけだ。

R18+作品の予告でも差し替えは言語道断との意見もある。
この理屈が通ってしまうとポルノ映画の予告編を子ども向け作品で流してもいいことになりかねない。ヌードシーンや性行為の場面を盛り込んだ予告編を子供向け作品上映前に流しても差し替えてはならないなんて、あまりにも無茶苦茶だろう。子どもには刺激が強すぎる。
全年齢対象作品ならば配慮があってしかるべき。表現の自由を盾にして、意見の食い違う、気に入らない人を安易にクレーマー認定してはいけない。

これはただの「ゾーニング」問題。
グリーン・インフェルノの本編はR18+だが予告はG区分との情報もある。G区分は誰でも見られる区分だが、それでも本編がR18+扱いなのだから問題はあると考える。
予告編自体が相応にショッキングな仕上がりなのだから、これと合った作品と組み合わせるべきだろう。

表現の自由やクレーマー問題とは一切関係がないし、立川シネマシティの判断は正しいという事だけは伝えておきたい。
これはゾーニングの問題ですよと最後に強調しておく。