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エキスポシティの次世代IMAXを早速体感して歴史が変わったことを実感した話

 

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日本ではIMAXを完全な形では鑑賞できない。
そう思っていました。

グランドオープンは19日だが17日からプレオープンとなり、エキスポシティのほぼ全施設が開放された。その中で最も注目されている(?)のが109シネマズ大阪エキスポシティだろう。
ここには日本初の次世代IMAXが導入されているからだ。日本の映画業界は新システムの導入が遅い印象だったが、109シネマズはかなり早い段階で次世代IMAXを導入した。レーザー光源ということで、レーザーIMAXとも呼ばれている規格だ。

この次世代IMAXは4K上映に対応しており、画角も「1.43:1」という本物のIMAX画角に対応している。この画角で上映が可能だと聞いたときは耳を疑ったが、今回体感してきたところ、それは間違いではなかった。台北のミラマーでダークナイトライジングIMAX上映を見た記憶が蘇ってくるほどの、完全なIMAXだった。浜村淳氏が感涙する理由もうなづける。

圧倒的スケール

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次世代IMAXについてはこのブログが詳しい。


フィルムIMAXとIMAXデジタルに関する記事は以前に記しているので、そちらを参考にしてもらいたい。

端的に言えば日本では不可能だった完全なるIMAX上映が、次世代IMAXで成し遂げられるというわけだ。これは一大事、ということで早速体感した。

次世代IMAXは1.43:1の画角で上映が可能になる。日本ではフィルムIMAX作品を完全な形で楽しむことが出来なかったが、それが大きく変化しようとしている。そう、エキスポシティの次世代IMAXが革命をもたらしてくれるのだ。
今回は2Dでその実力を体感したいと考えていたので、未見だったコードネームUNCLEを次世代IMAXこと4KレーザーIMAXデビューに選んだ。

まず打ちのめされた。エキスポシティのスケールにも圧倒されたが、109シネマズは専用の建物を有している事にも驚いた。

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ショッピングモールに内臓されているのではなく、独自に存在しているのだから驚いた。これぞ映画館という雰囲気を漂わせ、内装も清潔感があり、なぜかペッパーもいる・・・。

そして、内部へ吸い込まれてゆく・・・。
 
まずIMAXシアターにだけ、なぜかアラームのような仕切りが設置されている。厳重である・・・。普通のシアターとは異なる雰囲気が漂っており、身が引き締まる思いだ。

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そしてIMAXシアターへと入場するのだが、廊下が長い。これほど長い廊下は初めてで、入る扉を間違えたのかと思うほどに長い。薄暗い廊下を抜けると、そこは天国でした。

目の前には超巨大スクリーンが鎮座していた。16:9でもシネスコ画角でもない。紛うことなき1.43:1のスクリーンがそこに存在した!

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台北ミラマーシネマとほぼ同じ大きさのスクリーンに大興奮。早速写真を撮るも収まりきらない。これだよ、このサイズ感がIMAXなんだよ! と一人大興奮。

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おそらく日本初と思われるエキスポIMAXのパノラマ写真。

写真では伝わりにくいかもしれないが、この圧倒的なスケールを少しでも感じ取れてもらえたら幸いだ。とにかくでかい。ミラマーを思い出すほどのでかさ。これがIMAXのスクリーンだ。ようやく日本にも本物が出来たと実感して涙がでそうになった。

見やすい映像


肝心の映像だが、コードネームUNCLEは2kマスターのデジタル撮影作品のために4KレーザーIMAXの真価を体感するには至っていない。DCPがどのようになっているかも不明なので、もしかするとアプコンもされていない、2Kでの上映になっている可能性もある。
しかしその明るさと発色の良さはIMAXデジタルを既に抜いているように思えた。夜の場面でも黒につぶれることなく、かといって不自然に明るくもない、絶妙な自然さで映像を映し出してくれた。映像の青さが印象的だ。
 
コードネームUNCLEは60年代が舞台ともあり、なんだか映画を見ている気分にならない。絵画を鑑賞しているような錯覚にとらわれた。これも次世代IMAXの大型スクリーンが仕組んだ魔法なのだろうか。

ちなみにUNCLEは2.35:1、いわゆるシネスコ画角なので1.43:1スクリーンでは上下に余白が出来る形ので上映となる。

日本よ、これがIMAXだ

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UNCLEよりも興奮したのはスターウォーズ/フォースの覚醒の予告編だ。
予告編上映の一番初めに流れた。なぜかティーザー予告で字幕なしだったため、劇場側のミスなのかと不安になった。ただ、ラストシーンで納得した。恐らく日本語字幕が用意できなかっただけなのだろう。

ラストでミレニアムファルコンが急旋回する場面が流れる。このシーン、実はIMAX撮影であり、1.43:1の映像になっている。つまり、画面いっぱい余すことなく映像が映し出されるのだ! 

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通常の予告編。シネスコ画角。

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次世代IMAX版予告編。1.43:1の画角。

まさか1.43:1の映像を鑑賞できるとは思っていなかったのでホットドッグを食う手が止まり、血が噴き出しそうになるほどの興奮が襲ってきた。そうか、スターウォーズはIMAXフィルムで撮影していたんだ、と思い出す。
これだ! この映像こそIMAXなんだよ! 
胸中で興奮が収まらず、もっと見せてくれ!と叫びそうになる。次世代IMAXは本当に真のIMAXだった。これが本当のIMAXデジタルだよ! なんだよ2KのIMAXデジタルは!
明るくて発色も良い。映像は見やすくクリアだ。音質も良くて、臨場感を通り越し、コンサート会場にいるような錯覚に陥る。

最も近いIMAXシアターは台湾だった。スターウォーズとバットマンVSスーパーマンはIMAXフィルム撮影・・・。これは台湾行きかな、と考えていたがこの予告編ですべてが吹き飛んだ。フィルム上映ではないことが惜しいけれど、これはわざわざ台湾へ行く必要がなくなる。完全に、完璧にIMAXの映像だった・・・。

問題点


エキスポシティのIMAXが孕む問題点は劇場自体の傾斜のなさだろう。台北ミラマーではかなりの傾斜 があり、座席と言うよりも壁に近い印象を受けたが、エキスポシティは傾斜が緩くひな壇といった印象になっている。そのため座席の位置をしくじると映像がか なり見づらくなる。UNCLEのようにシネスコ作品であれば問題は無いだろうが、1.43:1作品の場合は視野に映像が入りきらない最悪の事態が発生する 可能性はある。
 
今回はI列の中央を確保した。エグゼクティブシートの真後ろだが、ここでも辛うじてという感じだ。
スターウォーズ予告の1.43:1(IMAX)シーンはなんとか視野に収まった形だ。それでも視線を動かさなければ映像の全てを理解できないため、前方の座席だとかなりつらいと思われる。座席確保に際しては注意してほしい。作品によっては最後部が一番見やすいかもしれない。これだけは現地で確認するしかないのが難点なので、一度試してとしか言えないのが現状だ。

場内もミラマーシネマに比べると窮屈さを感じた。スクリーンの左右に余裕がないせいだろう。もう少し、圧迫感を無くしても良かったのでは。

歴史が変わった

問題点はあれども、日本のIMAX情勢に変革をもたらしてくれたことは確かだ。

これぞIMAX。これを体感した後は2KのIMAXデジタルなんかアウトオブ眼中になること間違いなし。なぜ2KIMAXが生き残っているのかが不思議になるくらい、完全なるIMAXが日本に誕生した。新システムをどこよりも早く、おそらく世界的にもかなり早い段階で導入する決断をした109シネマズに感謝。
109シネマズは諦観していた日本のIMAXファンに希望をもたらした。次世代IMAXこと4KレーザーIMAXを体感してしまうと、映画に対する意識が変化するだろう。

ここで映画を見たら他の所じゃ映画を見れなくなってしまうよ・・・。


エキスポシティのレーザーIMAXはどの座席で見るのが良いのか探してみたのでこちらもどうぞ!

stohspaceg.hatenablog.jp