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原因は「キングコング」前日譚だけではない?「パシフィック・リム2」無期限延期の真相を探る

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子どものようにワクワクしながら待ち望んでいた人も多いはず。
「パシフィック・リム2」が無期限延期というニュースが飛び込んできた。

『パシフィック・リム2』製作が無期延期、『キング・コング』前日譚の影響か - 映画 - ニュース - クランクイン!


日本の報道ではレジェンダリーがユニバーサルと提携して製作する予定だったキングコング前日譚の「Kong:Scull Island」をワーナーと組んで製作するとしたことが原因とされている。
このワーナーとレジェンダリーがキングコングを製作するおかげで「キングコング対ゴジラ」のリメイクが可能になったとの報道も出ている。

eiga.com


海外の報道を調べてみた結果、パシフィック・リム2無期限延期事件はかなりの「ややこしさ」をはらんでいることが判明した。

 

 

ワーナーとレジェンダリーの離別


レジェンダリーピクチャーズはダークナイト三部作やハングオーバーシリーズ、ゴジラなどを世に送り出した。どれもワーナーブラザーズとの共同製作である。多数の成功作を世に送り出したことから、最高のパートナーと呼ばれるまでになった。

しかし、レジェンダリーは製作費の大半を自社で賄うようになり、独自ブランドの確立を主張し始めたためワーナーとの関係が悪化。2013年にパートナー契約が切れたため、レジェンダリーはユニバーサルと提携を発表。14年から5年間は提携していくとの契約になっている。

余談だが日本のソフトバンクもレジェンダリーに多額の出資を行っている。

ユニバーサルとの提携


記録的大ヒットとなった「ジュラシックワールド」もレジェンダリーとユニバーサルの共同製作だ。
今後はユニバーサルとの共同で作品を製作していくはずだったのだ。
「Kong:Scull Island」も当初はユニバーサルとの共同製作予定だった。

レジェンダリーの代表トーマス・タル氏はユニバーサルと提携した理由について「映画やテーマパークを持つNBCユニバーサルはレジェンダリーに最高の可能性を与えてくれるから」と語った。

ユニバーサル側はダークナイト三部作のようなヒット作が登場することwp期待していた。だが現実は無常であり、ダークナイト三部作やハングオーバーシリーズのようなヒット作が登場することはなかった。

ジュラシックワールド(JW)により、ようさく特大ヒット作が現れた。しかしレジェンダリーはJWに少額出資を行っただけだ。JWは記録的なヒットとなり、少額出資のレジェンダリーが利益をかっさらう格好となり、この事実をユニバーサル側は快く思っていないらしい。

ユニバーサルの撤退はキングコングだけではない。10月にアメリカで公開予定のギレルモ・デル・トロ監督作「クリムゾン・ピーク」も当初はレジェンダリーとユニバーサルの共同製作予定だった。
ユニバーサルは出資の条件として「PG-13」での公開が可能なように内容を修正しろと意見した。これを満たせば50%の出資を行うと提示したが、デル・トロ監督はR指定にこだわったため製作費はレジェンダリーが全額出資することになり、ユニバーサルは配給のみとなった。

デル・トロ監督は「クリムゾン・ピーク」と「パシフィック・リム」の2作品で被害を被っている。

レジェンダリーとユニバーサルは提携によりバラ色の未来が開けると考えていたが、そんなことはなく、軋轢しか生まない状況に陥ってしまった。

キングコングの権利

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2005年にピータージャクソン監督の「キングコング」が公開された。ユニバーサルが
配給したためキングコングの権利はユニバーサルが有していると思われがちだが、実際には「パブリックドメイン(知的財産権消滅)」になっているらしい。
つまり、誰でもキングコングの映画を作れるという状況だ。

レジェンダリーが製作する「WarCraft」と「The Geart Wall」の製作費が膨らみ、ユニバーサルの会長が両作品に懸念を示したという。「Kong:Scull Island」の製作費が1億2500万ドルを必要としたために上記に作品の影響もあったのか、リスクを犯せないユニバーサルは降板した。

そのため「Kong:Scull Island」は宙に浮いた形となった。レジェンダリー代表のトーマス・タルがワーナーに打診。ワーナーは25%の出資を行うことで正式にパートナー契約をする運びとなった。
ゴジラを共同製作したワーナーとレジェンダリーが再びタッグを組んだことで「キングコング対ゴジラ」のリメイクが可能になったという流れだ。

ワーナーとレジェンダリーは「ゴジラユニバース」の創造に意欲的であり「Kong:Scull Island」にゴジラの秘密組織モナークを登場させる予定だという

イェーガーの開発ができません!


レジェンダリーとワーナーは5年で三作品を製作する契約を結んだ。
「Kong:Scull ISland」、「ゴジラ2」、「キングコング対ゴジラ」が該当すると言われている。
映画界におけるビッグネームの対決が実現可能になったら、こちらを優先するのも当然かもしれない。
この映画界を揺るがす半世紀ぶりのクロスオーバーがパシフィック・リム2無期限延期の原因の一つだと考える。

もう一つの要因は前作の微妙なヒット具合だろう。
パシフィック・リムは1億9000万ドルの製作費に対し全世界での興収は4億1100万ドルという結果だ。その内中国で1億1194万ドルだ。中国でのヒットがなければ続編の企画が持ち上がることはなかったと言われるほどだ。

パシフィック・リムの続編がヒットするかは不明だ。前作は4億ドルという微妙な興収のために、仮に中国でのヒットが確実だとしても、リスクは大きいと判断したのだろう。全世界で6億や7億ドルを稼げていたら、無期限延期に陥ることもなかったはずだ。

ここからは推測になる。
ユニバーサルとの確執。それにキングコング対ゴジラの実現。この2つが重なりあい、無期限延期になったのではと考える。
興行的に成功するかが不透明な作品よりも、世界でのヒットが確実視されるキングコングとゴジラに注力する方が賢明だとレジェンダリーは判断し、イェーガーの開発は一旦停止にしたのかもしれない。
レジェンダリーにしてみると、スーパーマンやミッキーマウスに並ぶ二大キャラクターが半世紀ぶりに共演する未来が目前に迫っており、それを逃す手はないと考えているはずだ。

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正式にキングコング対ゴジラの製作が決まったわけでもない状況なのに、世界中のファンが歓喜しているという事実がある。そのような現実もあいまって、パシフィック・リムよりも二大キャラの優先を決めたのかもしれない。

そして、ユニバーサルはこれまで20世紀FOXが黒くしたた世界興行記録55億2000万ドルを2015年8月5日時点で塗り替え、55億3000万ドルを超える興収を記録しているのだ。
ユニバーサル側からしてみると作品を選べる立場になったわけだ。ジュラシックワールドもワイルドスピードも続編が決定しており、これらは大ヒットするだろう。恵まれた環境下でキングコングが無くてもやっていけるとの判断があったのかもしれない。

対してレジェンダリーはユニバーサルとの提携以降ヒット作がほとんど無い。少額出資のジュラシックワールドの大ヒットで利益を得る格好となったが、これに関してはユニバーサルが快く思っていない。
それにキングコング対ゴジラの実現が可能になった。
レジェンダリー側からしてみると「パシフィック・リムもやりたいけどお金がかかる。ここは絶対にヒットするはずのゴジラとキングコングに注力しようか」との判断があったのかもしれない。

かなり複雑な事情が絡んでいる。真相は見えてこないので想像するしかない。
レジェンダリーもユニバーサルもこれほど上手くいかないとは思わなかったはずだ。

いずれにせよ、パシフィック・リムは製作中止ではなく、製作の無期限延期だ
ゴジラとキングコングの進路が明確になった頃にイェーガーも再起動するかもしれない。
ファンは首を長くして待つしかないという事だ。
少しでも早く製作再開の報が飛び込んでくることを願うしかない。


キングコング対ゴジラが実現した場合、ゴジラ続編に登場が予定されているキングギドラ、モスラ、ラドンの扱いはどうなるのだろうか・・・。ここが心配。


 

参考

Hollywood Gorilla Warfare: It’s Universal vs. Legendary Over ‘Kong: Skull Island’ (and Who Says "Thank You") - Hollywood Reporter

Godzilla Vs. King Kong In Works As ‘Skull Island’ Moves To WB | Deadline

‘Pacific Rim’ Sequel Delayed: Release Date on Hold Indefinitely | Variety

レジェンダリー、NBCユニバーサルと5年契約を締結 : 映画ニュース - 映画.com

米ユニバーサル・ピクチャーズ、1年間の世界興収で記録更新 | Reuters